非抜歯の矯正歯科治療をする場合、どのような方法を用いるのかを具体的に見ていきましょう。矯正歯科治療では、歯科医師が治療後の噛み合わせを見通して最適な矯正方法を選択することが重要となります。歯並びや顎の大きさ、噛み合わせの状態によっては、対応できる症例に限りがあるため、事前に注意点を把握しておくことが大切です。
奥歯をさらに奥に移動させる方法
まず、奥歯をさらに奥に移動させる方法があります。これは、奥歯を奥に動かし、他の歯も順次奥に移動させることでスペースを作るアプローチで、特にマウスピース型矯正でよく用いられます。ただし、歯を移動できる範囲は、歯を支える土台がある部分に限られるため、歯並びにはある程度のスペースの余裕が求められます。また、非抜歯とはいえ、奥歯を動かすためのスペースを確保する際には親知らずを抜歯することが一般的です。
歯列の幅を広げる方法
次に、歯列の幅を広げる方法についてです。これは顎を広げることにより、歯の並びをU字型から外側に広げて、移動のためのスペースを確保するものです。歯列の幅をどのくらい拡大できるかは個々の顎の大きさによりますが、成長途中の子どもに比べて、大人の顎は広げにくいことが多いため、早期の治療が推奨されます。
歯を少しずつ削る方法
さらに、歯を少しずつ削る方法もあります。これは、歯が大きすぎて歯列に収まりきらない場合に、ヤスリのような器具を用いて複数の歯を削り、スペースを作るアプローチです。この方法はストリッピングまたはディスキングと呼ばれ、歯のエナメル質の厚さは約1〜2mmで、そのうち0.2〜0.6mmほどを削るため、歯に問題が生じることはほとんどありません。削った後に一時的にしみることがあるものの、多くの場合は時間が経てば落ち着きます。ただし、抜歯によって得られるような大きなスペースは作れないため、適応できるのは軽度の症例に限られます。
また、矯正歯科治療は自由診療であるため、費用は高額になりがちです。費用相場は表側矯正の場合、50~120万円(税込)程度となっています。このため、治療を始める前にしっかりと予算を考慮し、信頼できる歯科医院を選ぶことが重要です。治療計画を立てる際には、治療内容や期間、費用についても十分に相談し、納得した上で進めることが理想です。正しい知識を持ち、適切な選択をすることが、満足のいく結果を得るための鍵となります。
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